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講座八 カナディアンエスキモー犬、Canadian Eskimo Dog

イヌイットは、この北極圏カナダの土着犬をクイミグ( Qimmiq )と呼んでいる。トウール文化に密接な関わりを持っており、北米大陸の海岸沿い及び群島地域が原産である。その力とスタミナはアラスカンマラミュートとシベリアンハスキーのすばらしさの中間にある(講座七を参照)。

現存しているカナディアン・エスキモー・ドッグの血統は、1974年に、主にカナダノースウエスト準州のエスキモー犬研究財団が買い集め、繁殖した流れを汲んでいる。パフィン島、ブーシアとメルビンの両半島に住むイヌイットが飼育していたものが基礎となり、ソリ引き、シロクマやアザラシなど大物猟の猟犬として適している。家畜化した動物の中では、極北の雪と寒気と重労働に耐えられる唯一の生きものの一つである。しかし、頭数は、少なく、世界で350頭くらいと言われる。

当初は、シベリアンハスキー犬、アラスカン・マラミュード犬やグリーンランド犬と区別することなく"エスキモー犬"と呼んだ。特に欧州では、これら犬種の区別することはなく、現在でも英国ケネルクラブ(The Kennel Club in Britain)では、カナディアンエスキモー犬、グリーンランド犬やその他犬種との区別をしていない。

1990年には、カナディアン・ケネル・クラブ(CKC)は、三世代を超え、安定しているカナディアンエスキモー犬の登録をはじめた。グリーンランド犬とは大きな差は見られない。カナディアンの方が毛は長く、目も狼のような鋭さを持ち違いが見られる。

現在、ブライアン ラドーンは、約100頭所有しており、世界最大のカナディアンエスキモー犬のブリーダーと言える。

(C)1997-2006,Hisa.